

節電してオトクに暮らす エアコン効率アップアイテム
年々暑さが厳しくなる日本の夏、最近は昼間だけでなく夜間もエアコンをフル稼働させている地域も少なくないのでは? そうなると気になるのが電気代だ。かさみがちな冷房費を少しでも抑えるためには、エアコンが効率よく動いているかをチェックするところから始めよう。室内機と室外機それぞれに効率アップするためのポイントがあるので、夏が本番を迎える前に市販のアイテムを活用しながらしっかり対策しよう。


[エアコンを効率アップするポイント]
<室外機の日除け>
エアコンを冷房運転しているときは、室内機でキャッチした熱を冷媒を介して室外機へ運んで排熱している。室外機が熱風を吹き出すのはそのため。そうして冷えた冷媒が室内機へ戻って冷たい空気を吹き出しているのだ。ところが、太陽光が当たって室外機やその周辺の温度が上昇すると、熱を逃がしにくくなってしまう。エアコンは室温を下げるためによりパワフルに運転する必要があり、余分な電力を消費することになるのだ。
このムダを避けるためには、室外機に太陽光が当たらないように日陰をつくること。室外機カバーなどを利用して日除けすると、エアコンが本来の能力を発揮できて省エネ、節電に効果的だ。
<室内機のクリーニング>
一度でもエアコンのフィルターを見たことがあればおわかりだろうが、1シーズン運転するとホコリが付着し、ひどいときには目詰まりしている。人の出入りが多く稼働時間の長いリビングのエアコンなどはそれがとくに顕著だ。
フィルターの詰まりは空気の吸い込みを悪くして、運転の効率にダイレクトに影響する。夏冬のシーズン中は月2回など定期的にフィルターを掃除して、エアコンが本来の能力を発揮できる状態をキープしよう。
[エアコン室外機カバーの種類と取り付け方法]
<天板タイプ>
室外機の天面に載せるだけと装着が簡単で、価格も手頃なものがほとんど。費用をあまりかけず、簡単に室外機の日除けをしたいという方に向いている。
■プラスチック製ひさしタイプ

室外機の上に置いて帽子のように直射日光をカットする。本体はプラスチック製のため耐久性、耐候性に優れている。
[取り付け方]

室外機の排気口に異物がないかをチェックし、汚れていたらブラシで掃除する。

本体を裏返してバックルが前側になるように付属の固定ベルトをベルト通し部に通す。

室外機と中心をそろえて本体を仮置きする。

後ろ側のベルトを室外機の下を通して前に引き出す。

ベルトの先端をバックルに通す。

ベルトの先端を真下に引いて、ベルトに緩みがないように締め付ける。

ベルトの余った部分をカットする。

取り付け完了
■マグネット付きアルミシートタイプ

上面のアルミ膜で太陽光を反射して室外機の鋼板が熱せられるのを防ぐシートタイプ。裏面のマグネットで鋼板に固定するだけと、取り付けは簡単。手軽さを求める人向きの節電アイテムだ。
[取り付け方]

取り付ける室外機天面の大きさに合わせて油性ペンやマスキングテープで線を引く。マグネットやヒモ通し穴を切らないように寸法をとること。

サイズに合わせてシートをカットする。

ヒモ通し穴が後ろになる向きで、室外機の天面に合わせてシートを載せてマグネットで固定する。

室外機の背面でヒモの取り付け作業をしにくい場合は、シートの左右どちらかにドライバーなどで穴を開けるとよい。

固定ヒモの端をシートの穴に通して結びつける。

ヒモの反対側を室外機に結びつけて風で飛ばされないように固定する。

取り付け完了。
<箱型カバータイプ>

室外機全体を覆うタイプのカバーで、デザイン性の高いものが多い。玄関やアプローチから室外機が見える場合や、庭の景観になじまないなど、気になっていた室外機をすっきりと隠せるところが魅力だ。上部を小物やプランターを置く棚として使えるものもある。購入するときは、前面のルーバーに十分なすき間があって排気を妨げないかをチェックしよう。
<遮熱シート>

遮熱シートは太陽光を反射する素材を使ったもので、室外機の下に敷いて周辺の地面やテラス、ベランダなどの温度上昇を抑えるために使用する。日除けをつくる室外機カバーと併用することで、周辺温度を下げる効果がより期待できる。

遮熱シートは室外機の下にはさみ込んで使用する。テラスやベランダでめくれが気になる場合は、屋外用の両面テープで固定するとよい。
[エアコン洗浄スプレーの使い方]

エアコンのフィルターを外すと現れるアルミのフィンが熱交換器。室内の空気がこの部分を通過するときに、冷やされたり暖められたりする。フィンの表面に汚れやカビが付着していると、臭いを放ったり、冷暖房の効きが悪くなったりしてくる。フィルターを掃除するときなどに汚れが気になったら、手軽に使える専用の洗浄スプレーでクリーニングしておくとよいだろう。

フィンから5cm程度離してフィンの向きに沿ってスプレーする。噴射した霧が電装部分にかからないように注意し、エアコン1台につきスプレー1本を使用する。
